そして、(過去も現在も)抑圧的な植民地支配と家父長制度によって形づくられてきた変化の多い世界で、伝統的な環境保護の知識と自然を敬う古来の慣習の必要性と妥当性を称えるものです。
受賞者 3 名は、Be The Earth と Lush が共同で提供する 21,000 ポンドの賞金を分け合います。
受賞者およびその他のファイナリストのリストは以下をご覧ください。
Ashiniawka – Asociación de Mujeres Sapara (Sapara 女性組合) はエクアドルの先住民であるサパラの女性たちの組合です。10年以上にわたってアマゾンと先住民や女性の権利を守るために活動しています。
現在、360,350ヘクタール以上の地域に居住しているSaparaの人々は500人のみとなっています。そしてその言語を守り続けているのは3人だけです。サパラの人々は非常に多様な自然遺産の保護者でもあり、サパラの居住地域は、他文化との交流を持たないさまざまな先住民の居住地域との自然な境界線となっています。
また、この組合は共同体における福祉と女性の権利の尊重を確立しています。Ashikawaの設立の理由は、主に、政治的な分野への女性の参加欠如、そして採掘産業の進行の二つの要因からでした。
Ashiniawkaとその設立メンバー、特に代表のGloria Ushiguaは、石油会社の進出を阻止し天然資源の採掘への依存に代わる取り組みを推進することで、アマゾンの森の守護者の意義を示し、国際的な模範となっています。
また、アグロエコロジーやパーマカルチャーの手法を用いて荒廃した土地の修復を行うなど、実践的な活動も行っています。
同組合は、家庭内暴力や性的虐待に悩む女性のための安全な避難所としても機能しています。家庭内暴力にさらされている女性や子どもたちが医療支援を受け、法的措置を取ることができるよう支援しています。
Janeraka Instituteは、アマゾン地域Altamiraに住み、50年前までグローバルな社会との接触を拒んでいた、Awaeteの祖先たちから誕生しました。世間と関わるようになって以来、Awaeteの人々は、数多くの心理社会的・生態学的困難に直面してきました。
最初の接触後に起きてしまったジェノサイドやエスノサイドによってもたらされた惨状は、水力発電所の建設や採掘活動によって悪化し、世界でも最悪レベルの森林破壊を引き起こしました。これはまたこの地域だけでなく世界の水上生活者や土地、森林の存在をも脅かしています。
JanerakaはAwaeteの言葉で「私のでもあなたのでもない、私たちの家、その家はその手入れをする人のものである」ということを意味します。Janeraka Instituteの活動のすべてはAwaeteの伝統文化の強化と、他の森の人々との知識と慣行の交換を中心としています。
プロジェクトを通じて共同で作り上げてきた事:
Musu Runakunaは、43家族、170人からなるインガの人々のResguardo(団体)です。その祖先のそもそもの領土は、19世紀のカウカ県にさかのぼります。
その後、2001年に武力紛争による強制移住と殺戮により、コロンビア・アマゾンに属するMocoa – Putumayoの自治体に定住しました。
2017年、モコアの大部分を破壊した雪崩によって、先住民によるコミュニティとして唯一、領土や家、生産的な農業プロジェクトを失うこととなりました。それ以来、パーマカルチャー、母なる大地の保護、先祖伝来の知識の実行、そして政治・社会・経済の再生を通したルーツ再建のプロセスを続けています。これは、「美しい考え方」と意識的かつ敬意を持って行動するというアプローチ、およびその結果であると理解されています。
この信念を実現するため、インガの原点に立ち返り、歴史的な生活様式を再現する一つ目の「Ancestral Environmental and Entrepreneurial Village(先祖伝来の環境および開拓の村)」の創立を進めています。この村は段階的に開発される予定です。まず、環境的かつスピリチュアルな地域の計画、運用、相互関係および管理の設計、そして国内の115の先住民を代表するコロンビア伝統・観光・美食センターの設立に関連する地域的、開拓的要素から着手していきます。
いつでもMusu Runakunaをお訪ねください。この地では、祖先の言葉が精神の再生と良い生活(vivir bien)を祝福しています。
Cooperativa Tonanzintlalliは、先住民族Matagalpaの女性たち23人によって結成されました。
地域の土地や人々との適正な関係の中で、木々の作る影のもと育つ、リジェネラティブな有機コーヒー豆を栽培し付加価値をつける取り組みを行っています。このプロジェクトを通して女性たちは、先住民族として持つ環境や文化的知識、それに加えて経済的・政治的自己決定を回復・促進させ、守っていくことを目指しています。
Tonanzintlalliとは、神聖な母なる大地を意味します。母なる大地の権利、地球と、その創造物と、我々の間にある神聖な関係性を守ることに邁進しています。コーヒー豆ブランド「Café D’Yasica」は、その志と品質の良さで、国内の賞をいくつか受賞しています。こうした癒しの象徴は、アグロフォレストリーの実践を通じてこそ可能となるものです。そこでは、森林と水を保護・再生し、人々に生活の糧と収入を提供することで、採掘活動に頼る必要性を軽減することです。
この協同組合はまた、より大きな規模での先住民コミュニティの結束と健康にとって、重要な役割を果たしました。コロナウイルス感染拡大の期間中、若者向けの文化開発やプライマリヘルスケアサービスといった活動を率いるとともに、資金提供も行いました。
Jupago Kreká Collectiveは、先住民族であるシュクルー族が自らの領土を取り返した後の2005年に誕生しました。
植民地化の過程ではシュクルー族の人々の生活様式は不安定になり、彼らの農業システム、慣習、知識の存続は危ぶまれるようになりました。この団体は、植民地化の負の遺産である土地の搾取を終わらせることを約束し「Lymolaygo Toype(よく生きる)」の原則に基づいて環境と精神の再生に挑みました。
この団体は先住民族の持続可能な知識を特定し、その実践を体系化し、その結果を社会に広めていくプロセスを確立させることを目的としています。
これまでの活動実績:
Munanaiは南アフリカの団体で、現地のKhoikhoi First Nation共同体において若者と年長者の双方と共に活動をしています。
Munanaiは、南アフリカのKhoikhoi First Nation共同体のKakapusa(抹消)に立ち向かうために活動しています。祖先の言葉であるKhoikhoi語を取り戻し、その土地に癒しの空間を作り、祖先とgarubes(物語)との絆を復活させることで大きな力を得ることを目指しています。祖先がそうしてきたように、その活動には様々な意見が不可欠であり、これらの意見を認識してその力を活用することが活動の一部なのです。
Munanaiの創設者は次のように述べています。「言語が忘れ去られ、使われる言葉が別の言語のものとなり、言葉が彼らのaboxan(祖先)を╪khai╪khai(目覚め)させなくなり、使うことを強制された言葉や音声の檻の中にそのgagas(魂)を閉じ込められたとき、その民族がいとも簡単に消し去られてしまうことを、私たちは知っています」
これまでの実績:
Waorani Organization of Pastaza (OWAP) は、エクアドルのアマゾンにあるパスタサ県のワオラニ族の土地に住む30の先住民コミュニティを結びつけています。
2018年にエクアドル政府が、ワオラニの領土20万ヘクタール以上を対象とした新しい石油採掘権をオークションにかけると発表しました。これを受け、国際的に知られるワオラニの活動家ネモンテ・ネンキモ氏主導の下、行動を起こしました。この世界的なキャンペーンと法廷闘争は、エクアドル政府に対する歴史的な法的勝利をもたらしました。これにより、祖先の土地を守る重要な法的前例が、この地域において作られました。
OWAPとその大多数が女性で構成される幹部は、ワオラニの人々の権利を促進し、コミュニティのレジリエンスを強化し、森林破壊と資源採掘の脅威に晒されている23万ヘクタール以上のアマゾンの熱帯雨林を保護するために活動しています。 この組織は、ワオラニのコミュニティと直接連携して、次のことを行っています。
2013年以来、Reviveoluthionは先住民の叡智の守護者たちと密接に連携し、古代の知恵を現代社会と結びつけています。ペルーのQ’ero連合やQuechua共同体とは10年、またここ2年はチベットのDrikung Kagyuの血統ともパートナーシップを結んで活動しています。
この団体は、先住民の叡智の守護者たちが現地で主導あるいは主催している、文化的でエコロジカルな取り組みを通じた伝統的な知識を広める活動を支援することに力を注いでいます。2017年にはペルーの「聖なる谷」のHuarán流域にある家族規模の農場の購入を支援しました。その後、この土地はケチュア語で「医療の母」を意味する「Hampi Mama」と名付けられ、植物保護区として発展しています。保護区は医療に携わるQuechua族の女性たちによって運営されており、環境や 社会、経済の再生のための有望な道標となっています。
Hampi Mamaは、現地の人々や海外からの訪問する人々の誰もが先住民の薬草について学び、土地再生の技術を実践し、伝統的な医療サービスを受けることができるエコカルチャーのハブの役割を果たしています。自然との生活体験や異文化交流イベントやプログラムなどを開催し、「聖なる谷」の伝統的なエコロジー知識を広めるほか、海外において大地に根ざしたプロジェクトを率いる先住民の叡智の守護者たちとの深いパートナーシップを育んでいます。
Hampi Mama植物保護区は4つの大切な柱:
南米スリナムを拠点とするMulokot Foundationは、Wanaya族を中心とする先住民の団体です。
スリナムは、何百年も前から続くWanaya族の故郷です。自らを森の守護者と考えるWanaya族のうち、現在スリナムに住む人々は865人のみとなり、世界的に見てもたった2500人しか残っていません。かつて遊牧民だったWanaya族がカウェムハカン、アペティナ、パルメウというスリナムの3つの主要な村に定住するようになったのは最近のことです。スリナムの約2万4千平方キロメートルのWanaya族の領土は世界で最も生物多様性の豊富な地域のひとつで、多くの固有種が存在し、現在でも新種が発見され続けています。
この団体は焼畑農業から持続可能な農業へ、つまり土地を修復し再生する農業への移行をめざして活動しています。
森林破壊を伴う焼畑農業を終わらせるため、同団体は地域のWanaya族にトレーニングやツールを提供し、既存の農地を再生させるための堆肥の使用を支援する予定です。
農業を遠隔地であるために必要だった野菜や食料の空輸の必要性も減ります。また、この地域の金採掘による河川の汚染から必要とされている漁業に代わる手段も提供します。遠隔地域であるため、現在は野菜や食物などを領地まで空輸で運び込む必要がありますが、農業振興の取り組みによりその必要性を減らすこともできます。また、この地域における金の採掘による汚染された河川での漁業に変わる選択肢を提供することも可能となります。
Tribes and Natures Defenders Incは2007年にフィリピンを拠点として創立されました。現地の先住民により構成される組織で、長老たちの教えを実践しています。
未来の世代のため、現存する熱帯雨林を保護し部族社会に属する傷ついた山々を修復し、古代からの叡智を守り、そして若い人々を次代のエコ戦士とするための育成などを行っています。
共同体、精神、文化、経済、環境の再生を目指し、人類と自然を守るためのホリスティックな手法の本質を十分に理解するために、長年の知識を活かした活動も行っています。
このプロジェクトは部族のメンバーだけでなくより広範な生態系を良くするために存在し、特に以下に注力しています:
また、母なる大地の破壊を食い止め、資本主義による採掘や伐採がもたらす荒廃を防ぐには共同体の経済的発展が鍵になると考え、部族共同体における経済面での発展も大切にしています。
Tuq’tuquilalは2019年、グアテマラのQ’eqchi Mayaの人々が守る暖かい亜熱帯雨林地域Lanquínに、創設者や地元の家族の夢を実現させる形で誕生しました。この夢は、職人たちによるカカオなどの生産、有機農業、エコツーリズムを通じ、土地の再生に取り組むホリスティックなプロジェクトを実現させるために人々の協力により創り上げられたのです。
Tuq’tuquilalにとって再生とは、自覚的な文化交流と共育の機会を促しながら、現地で浸透している社会的、経済的、自然的の関係性を修復することです。
活動内容:
Associação Rede de Sementes do Xingu(Xingu種子ネットワーク協会)は2007年に誕生し、2014年に非営利団体となりました。ブラジルのMato Grosso州、Xingu川流域を拠点としています。ネットワークは、以下のメンバーで構成されています。
この団体が発足したのは、Xingu先住民テリトリー(TIX)の共同体が、特に同地域に水を供給している河において急速に進んだ森林破壊の影響を経験し始めたからです。TIXのリーダーたちは地域的な計画を立てることで水の供給を保護し、在来種の種まきと農業機械を使った規模の拡大を通して森林再生を開始するため、Y Ikatu Xinguキャンペーンに着手しました。
この取り組みは地域の植林に必要な種子の安定的な需要を生み出し、森林の種子を共同体として生産するネットワークRede de Sementes do Xingu(Xingu種子ネットワーク)を構築するきっかけとなりました。共通の目的のためにこの地域のさまざまな社会的活動家を結びつけるという画期的な成果を上げたのです。
このネットワークは、「良い暮らし」の原則に基づいた対策を推進するものです。
活動内容: