私たちは、さらに多くの人々が再生のムーブメントに関われるように人々をインスパイアし、活動の輪を広げることに賞金が活用されることを期待しています。
本カテゴリーには少なくとも2つプライズがあり、それぞれ最高で2万5千ポンド(約400万円)が授与されます。※ 1ポンド=160円換算
小規模なプロジェクトに対し、少なくとも1団体にアワードを授与することを目指しています。
2名の受賞者が賞金5万ポンドを共有 。
受賞者およびその他のファイナリストのリストは以下をご覧ください。
Himalayan Permaculture Centre (HPC)はパーマカルチャーをテーマにした草の根のNGO団体です。ネパール西部の人里離れた、資源に乏しく貧しい農村で活動しています。この団体はスルケート郡とフムラ郡の農家の方々によって運営されています。
この団体は、31の村にわたる現地のコミュニティと共にリジェネラティブなプロジェクトを行っています。独自のクロスセクター・アプローチを採用しながら、食料安全保障と食料主権、保健、教育、生活、能力開発を統合したプロジェクトを実現しています。このプロジェクトの結果、様々な生活様式、文化、生物多様性を持つ豊かな村が生まれたのです。これにより、村に住む人々が貧困のために村を去らなければならないといったことはなくなりました。
この団体の戦略は4つの柱で構成されています。
デモンストレーション:
トレーニングと教育:
リソース:
研究:
Jupago Kreká Collectiveは、先住民族であるシュクルー族が自らの領土を取り返した後の2005年に誕生しました。
植民地化の過程ではシュクルー族の人々の生活様式は不安定になり、彼らの農業システム、慣習、知識の存続は危ぶまれるようになりました。この団体は、植民地化の負の遺産である土地の搾取を終わらせることを約束し「Lymolaygo Toype(よく生きる)」の原則に基づいて環境と精神の再生に挑みました。
この団体は先住民族の持続可能な知識を特定し、その実践を体系化し、その結果を社会に広めていくプロセスを確立させることを目的としています。
これまでの活動実績:
Alam Sehat Lestari (ASRI)は、2007年にインドネシアのボルネオ島西部で設立されたNGO団体です。この団体は現地のコミュニティと熱帯雨林が直面している重要な課題に対して、その解決策を現地の人々と共に考えています。
この団体はグヌン・パルン国立公園周辺に住むコミュニティメンバーに、気候変動の影響を受けている熱帯雨林を保護するためには何が必要か尋ねました。それに対してコミュニティは、ヘルスケア、リジェネラティブな生活を営むためのトレーニング、自然保護に関する教育が必要であると答えたのです。
周辺に住むコミュニティメンバーの健康や経済に関する様々なニーズに応えながら、熱帯雨林の生物多様性を保全するために活動しています。
この団体は2018年にボルネオ島中央部にある23万ヘクタールの熱帯雨林、ブキ・バカ・ブキ・ラヤ国立公園(BBBR)近くの村まで活動を広げました。この団体のプラネタリーヘルスモデルは、Health In Harmonyによってマダガスカルとブラジルにも拡大しています。
Deccan Development Society (DDS)はインドのテランガナ州にある、39年の歴史を持つ草の根団体です。この団体は50近い村単位の任意組合(サンガム)と協働しています。サンガムは、ダリットの人々や先住民女性で細々と農業を営む人々5,000人により構成されています。
乾燥地の農家の人々にとっての「開発」が地下水の汲み上げや商業作物の単作への移行を意味するだけだった時代、この団体はこうした移行が生態系やジェンダーの関係に影響を与えると考えていました。荒廃した土壌を持つ貧しい女性農家が人間・家畜・土壌の健康全てに利益をもたらす伝統的な農法に価値を置いていたのに対し、男性農家は収量とそれがもたらす金銭的な利益のみを重要視していることにこの団体は気が付いたのです。
そこでこの団体は、食料、栄養、種子、市場、メディアなどの分野でサンガムの自律性を主張できるような参加型で持続可能な開発手法を追求するようになりました。
女性農家たちの食料と農業に関する伝統的な知識を大切にしながらボトムアップで参加型の意思決定を行うことで、この団体は以下のような内容を含むイニシアチブを成功させています。
この団体は現在30のサンガムで活動を行い、生物多様性を担保した天水農業、草の根団体の健全性と法律家、コミュニティ主導の雑穀市場などを支援すると共に啓発イベント、情報誌、アドボカシーキャンペーンにも取り組んでいます。これらの活動によってアースケアとヒューマンケアを保証し、女性を村のリーダーにしていきたいと考えています。
この団体は数十年にわたり「 eco-employment days(エコ雇用デー)」、「Community Gene Bank」、「Medicinal Plant Commons」、「 Community Grain Fund」、「Balwadies」といった、統合的なプログラムを考案してきました。こういった活動は他のCSO(市民社会組織)や政府によって模倣され、各地で拡大しています。
Drylands Natural Resources Centre (DNRC)は認定NGO法人で、ケニアのマクエニで活動を行っています。
この団体は、ケニアの乾燥地帯において持続可能でレジリエント(柔軟で強靭)なコミュニティを作ることをビジョンとして掲げています。社会から疎外されたコミュニティやそこに住む人々の生活を改善したいと考えているのです。
この団体はパーマカルチャーやアグロエコロジーのベストプラクティスを通じ、乾燥地帯の自給自足農家に対して様々なツールを提供しています。これにより荒廃した土地を蘇らせ、森林破壊、農業収量の低下、生計の破綻、水不足、伝統的な知識の喪失、気候変動などの問題に対処したいと考えています。
この団体は現在800世帯(約4,200人)の零細農家と12校(約3,000人の生徒)と協働しています。これまでの実績は以下の通りです。
Fundación Lurgaia Fundazioaは2002年バスク州のビスカヤ県で、環境のために尽力することを目的に生まれました。
ビスカヤ県の原生林はほとんど消滅し、工業用の林業作物に取って代わられています。
こういった単一栽培は必要ではありますが、原生林にマイナスの影響を与え生物多様性の喪失につながります。また原生林が紙などの短期生産の製品を作るために伐採されると、今まで蓄えていたCO2が一気に放出されてしまいます。集中的な開発により肥料や植物用の衛生製品が使用され、土壌は荒廃し、汚染され、侵食されてしまうのです。 植物は根こそぎ除去されてしまうため、植物のライフサイクルはそこで途切れてしまいます。 その結果、森林の健全性や私たち人間の健康にとって必要な状態が失われてしまうのです。
このような特権的な経済状況が顕在化しているものの、ほとんどのプランテーションは私有地となっています。プランテーションは人々の生活を支えるものではなく、自然界に素晴らしい貢献をしてくれるものなのです。地球のために一歩を踏み出し、自らの土地を森林に変えてくれるオーナーが増えています。
この団体は失われた遺産の一部を取り戻し、経済と環境保護のバランスをより良くするために活動しています。そしてこの活動は、社会全体を巻き込むことで実現されています。
これまでの活動内容:
Permaculture in Ukraine (PIU)は、ウクライナで開催された第1回パーマカルチャーデザインコース(PDC)を経て2012年に設立されたNGO団体です。以来この団体は毎年PDCを開催し、現在ウクライナで持続可能な農業を推進する唯一の団体となっています。
これまでの活動内容:
ウクライナで戦争が始まった時、この団体はエコビレッジコミュニティのGEN Ukraineと提携して新しいイニシアチブ「Green Road of Ecovillages」を立ち上げました。
このプロジェクトでは、既存のエコビレッジやパーマカルチャーセンターのネットワークを国内難民の受け入れに活用しました。3,000人以上の難民の人々が約60か所の施設を利用しました。2022〜23年の冬の間は、450人もの人々の滞在を受け入れる予定です。
プロジェクトの一環として、この団体は小規模な農業機器の提供から教育まで様々なアプローチで食料安全保障を支援することを目指しています。
School of the Earth (SoE)は2009年にギリシャで設立されました。この団体はリジェネラティブな未来に向かって、人々が自らのニーズを再定義し生活を再設計できるよう情報を提供し、教育を行い、インスピレーションを与え、サポートしていくことを目的としています。
この団体は、以下の内容に沿って活動を展開しています。
2013年まで、この団体は都市型コミュニティセンターとしてアテネの物理的・社会的空間の変革を手掛けていました。その後郊外の小さな農場に移り、パーマカルチャーに関するコミュニティセンター兼テストセンターを作りました。テストセンターでは地中海性気候に関する様々な技術を研究し、その実験を行っています。これはギリシャ初のパーマカルチャー教育センターとなり、現地のネットワークにおける中心的な役割を担っています。
これまでの活動内容:
The Cultural Conservancy (TCC)は1985年にカリフォルニア州サンフランシスコで設立された、先住民の人々が主導するNPO団体です。この団体の活動はタートル・アイランド(北アメリカ)に深く根ざし、ハワイとも強いつながりを持っています。この団体は、アメリカ大陸とモアナ(大平洋)全域でも活動を広げています。
この団体は地元や世界中のネイティブ / 先住民の人々と協働しながら、コミュニティベースのプロジェクトに取り組んでいます。この団体はNative Advisory Council of Traditional Knowledge Holders、土地管理の専門家、コミュニティのリーダーの協力のもと、コミュニティからの要望を形にしています。
この団体は先祖代々の土地で伝統的な知識や慣習を行うことによって、先住民文化を保護し復興させたいと願っています。この団体は、食料へのアクセス、先住地からの強制退去、身体的・精神的な健康状態や文化の健全性に悩む人々のためにコミュニティ主導で変革を起こそうとしています。
伝統的な言語の復興や彫刻プロジェクトから先住民の農業科学や伝統的な土地の手入れまで、様々な活動を行っています。先住民が土地や水と神聖な繋がりを持っていること、またその繋がりが身体的・精神的な健康やコミュニティの健全性にとっていかに重要であるかを理解することは活動を行う上で欠かせません。
この団体が重視していること:
代表的な「ネイティブ・フードウェイズ・プログラム」と新しい土地プロジェクト「Heron Shadow」は、安全で文化的に根付いた空間、伝統的な知識体系へのアクセス、土着の農業科学、健康で文化的に適切な食品を育てるためのリソース(作付け、収穫、加工、流通、調理、種の保存など)を提供するために活動しています。
2000年に設立されたViracocha Foundation for Alternative Developmentは、コロンビアのウイラ県に位置するサン・アグスティンを拠点に活動しています。
サン・アグスティンはUNESCO Constellation Belt Andean Biosphere Reserveとして認定されている地域です。この地域にはUNESCO 1995 Historical and Cultural Heritage Archaeological Parkがあり、コロンビアの主要水源であるマグダレナ川が流れています。
この団体は、人間の悪しき行動様式が引き起こしていた数々の問題を解決すべく設立されました。悪しき行動様式により、天然資源は枯渇し、貧困・栄養失調・失業・立ち退き・農業開拓地の拡大などの問題が発生し、現地の重要な生態系に負の影響が及ぼされていたのです。
この団体の活動は、レジリエント(柔軟で強靭)なコミュニティと生態系への移行を支援するものです。これは人間の基本的欲求(食、住居、職業、教育、環境、コミュニケーション、自由、高い精神性)をリジェネラティブな観点から統合したものとなっています。
活動目的:
この団体は2002年に「Food & Education Program (PAE)」を立ち上げ、貧困や栄養失調の状況にある家庭の子どもたち400人をサポートしました。この団体は2006年に「Agroecological Permacultural Education Center (CEPA)」を設立しました。これは9ヘクタールの農場で、パーマカルチャーとリジェネラティブシステムを実体験できるモデルとして活用されています。