Alam Sehat Lestari (ASRI)は、2007年にインドネシアのボルネオ島西部で設立されたNGO団体です。この団体は現地のコミュニティと熱帯雨林が直面している重要な課題に対して、その解決策を現地の人々と共に考えています。
この団体はグヌン・パルン国立公園周辺に住むコミュニティメンバーに、気候変動の影響を受けている熱帯雨林を保護するためには何が必要か尋ねました。それに対してコミュニティは、ヘルスケア、リジェネラティブな生活を営むためのトレーニング、自然保護に関する教育が必要であると答えたのです。
周辺に住むコミュニティメンバーの健康や経済に関する様々なニーズに応えながら、熱帯雨林の生物多様性を保全するために活動しています。
- 医療センターについて。費用は各村の伐採削減の進捗状況に応じて段階的に設定されています。通院の際は、木の苗を植えて森林再生のサポートをすることで医療費の支払いをすることができます。移動型の診療所もあるため、遠隔地での医療提供も可能となっています。
- コミュニティの教育は、診療所/移動型診療所の待合室や村々で行われています。
- チェーンソー買い取りプログラムについて:伐採者の人々がより持続可能な暮らしに移行できるよう支援しています。団体側でチェーンソーを引き取る代わりに、伐採者の人々が新たな生計手段を確立できるようサポートを行います。
- リジェネラティブでオーガニックな農業を実現するためのトレーニングについて:このトレーニングは焼畑農法を廃止し、収穫量を増やすための一助となります。
- 熱帯雨林の再生について:国立公園の職員やコミュニティメンバーと協力し、野生動物のための回廊地帯や緩衝地帯を作り出しています。「ガーデン・トゥ・フォレスト プログラム」によって、277ヘクタール以上で森林の再生が進んでいます。
- 「ガーデン・トゥ・フォレスト プログラム」について:このプログラムは、違法な耕作地帯を森林に変える活動を行っている農家の人々を支援しています。農家の人々は人間とオランウータンの対立に関するトレーニングを受け、土地を切り開かないことを約束します。その代わり公園の管理者は、農家の人々が果物や非木材林産物を収穫する権利を法的に認めます。
- 「ゴーツ・フォー・ウィドウズ プログラム」は、未亡人が長期的な収入を得るためにヤギの飼育スキルを身に着けることを支援しています。
- 「キッズ・アンド・ティーンズ プログラム」は、健康や自然保護に関する放課後のプログラムやキャンプを子どもたち向けに開催しています。
この団体は2018年にボルネオ島中央部にある23万ヘクタールの熱帯雨林、ブキ・バカ・ブキ・ラヤ国立公園(BBBR)近くの村まで活動を広げました。この団体のプラネタリーヘルスモデルは、Health In Harmonyによってマダガスカルとブラジルにも拡大しています。