Deccan Development Society (DDS)はインドのテランガナ州にある、39年の歴史を持つ草の根団体です。この団体は50近い村単位の任意組合(サンガム)と協働しています。サンガムは、ダリットの人々や先住民女性で細々と農業を営む人々5,000人により構成されています。
乾燥地の農家の人々にとっての「開発」が地下水の汲み上げや商業作物の単作への移行を意味するだけだった時代、この団体はこうした移行が生態系やジェンダーの関係に影響を与えると考えていました。荒廃した土壌を持つ貧しい女性農家が人間・家畜・土壌の健康全てに利益をもたらす伝統的な農法に価値を置いていたのに対し、男性農家は収量とそれがもたらす金銭的な利益のみを重要視していることにこの団体は気が付いたのです。
そこでこの団体は、食料、栄養、種子、市場、メディアなどの分野でサンガムの自律性を主張できるような参加型で持続可能な開発手法を追求するようになりました。
女性農家たちの食料と農業に関する伝統的な知識を大切にしながらボトムアップで参加型の意思決定を行うことで、この団体は以下のような内容を含むイニシアチブを成功させています。
この団体は現在30のサンガムで活動を行い、生物多様性を担保した天水農業、草の根団体の健全性と法律家、コミュニティ主導の雑穀市場などを支援すると共に啓発イベント、情報誌、アドボカシーキャンペーンにも取り組んでいます。これらの活動によってアースケアとヒューマンケアを保証し、女性を村のリーダーにしていきたいと考えています。
この団体は数十年にわたり「 eco-employment days(エコ雇用デー)」、「Community Gene Bank」、「Medicinal Plant Commons」、「 Community Grain Fund」、「Balwadies」といった、統合的なプログラムを考案してきました。こういった活動は他のCSO(市民社会組織)や政府によって模倣され、各地で拡大しています。