マージナライズド・ミラーでは、ナミビアで主流社会から取り残されたゼンバのコミュニティを対象に、農業やフードシステムへの責任投資について知識を共有していきます。不安定な気候にも強い環境再生型農業を通じて、住民自らが有機食品づくりを行えるようになることを目指しています。
新型コロナウイルスは、ナミビアの全国的な経済危機や移動制限、そして繰り返される干ばつという厳しい現実とも重なって状況がさらに悪化しており、現在や今後のゼンバ先住コミュニティに及ぼす影響は、計り知れません。このコミュニティは作物生産と家畜に依存していますが、干ばつによって、乳製品の原料や、通常は雨季に植えられていた作物が失われました。新型コロナウイルス関連の規制で人々の移動が制限されたため、牧畜家たちは、比較的良好な放牧草地を求めて、アンゴラなど降水量が多い近隣国へ家畜を移動できない状況です。
このプロジェクトでは、人間や家畜向けの食料や飼料の生産、また所得創出に向けた余剰作物の販売に向けて、灌漑システムでの作物生産に関する研修を行っていきます。ゼンバの先住コミュニティメンバーが、地域密着型灌漑プロジェクトを管理し、自分たちや未来の世代が持続可能な方法でプロジェクトを運営できるよう支援することを、ここでは目指しています。